予防接種・ワクチン・小児科
子どもの予防接種一覧
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肺炎球菌ワクチン
(定期接種)2歳以下の子どもは、肺炎球菌に対する抵抗力が弱く、感染すると重症化しやすいことが知られています。肺炎球菌感染症は、どの子どももかかる可能性のある病気ですが、集団生活を送る子どもは、そうでない子どもに比べて2~3倍感染しやすいというデータがあります。
一度肺炎球菌感染症にかかったことがあるお子様でも、特に乳幼児の場合、十分な免疫を獲得できず、再び感染してしまう可能性があるため、ワクチン接種が推奨されています。 -
5種混合ワクチン
(定期接種)5種混合ワクチンはジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ(急性灰白髄炎)、インフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b)を予防するためのワクチンです。接種を受けることで、これらの病気に対する免疫が形成され、感染のリスクが低下します。
このワクチンの接種は合計4回行われます。初回接種は3回で、これらの接種の間隔は20日から56日の範囲で行われます。その後、追加接種が1回あり、初回接種が終了してから12か月以上18か月未満の間に行われます。このスケジュールに従うことで、必要な免疫が得られます。 -
B型肝炎ワクチン
(定期接種)B型肝炎は、血液や体液を介して感染するウイルス性の肝臓病です。感染すると、急性肝炎を発症し、倦怠感や黄疸などの症状が現れることがあります。多くの場合、自然に治癒しますが、一部の方は慢性肝炎に移行し、肝硬変や肝がんのリスクが高まります。
B型肝炎の感染を防ぐためには、ワクチン接種が効果的です。B型肝炎ワクチンは、世界中で広く使用されており、安全性も高いワクチンです。半年の間に3回接種すれば、B型肝炎の発症だけでなく、将来的な肝がんのリスクも大幅に減らす効果が期待できます。 -
ロタウイルスワクチン
(定期接種)このワクチンは、ロタウイルスによる胃腸炎を予防するためのものです。接種することで、ロタウイルスに対する抗体が生成され、ロタウイルスによる胃腸炎の重症化を防ぐことができます。ただし、このワクチンはロタウイルス以外のウイルスによる胃腸炎を予防することはできません。
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BCGワクチン
(定期接種)BCGワクチンは、結核による重篤な病気を予防するための生ワクチンです。このワクチンは、牛型結核菌の毒性を弱めたもので、接種は左腕に1滴のワクチンを垂らし、その後「はんこ型」の注射を2回押す方法で行います。
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MR(麻しん風しん混合)
ワクチン
(定期接種)麻疹(はしか)と風疹は、ともにウイルス性の感染症で、発熱や発疹などの症状が現れます。麻疹は麻疹ウイルス、風疹は風疹ウイルMRよって引き起こされ、どちらも感染力が強いのが特徴です。麻疹は空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれでも感染しやすく、肺炎、中耳炎、脳炎など重篤な合併症を引き起こすことがあります。
一方で風疹は飛沫感染と接触感染で感染し、妊娠初期の女性が感染すると、先天性風疹症候群という障害を引き起こす可能性があります。また、麻疹に感染した妊婦は流産や早産のリスクが高まります。MRワクチンは、麻疹と風疹の両方を予防できる混合ワクチンで、1回の接種で両方の病気に対する免疫を獲得できるため、効率的かつ確実な予防が可能です。 -
水痘ワクチン
(定期接種)水痘にはワクチンがあり、現在国内で使用されているのは乾燥弱毒生水痘ワクチンです。この水痘ワクチンを1回接種することで、重症の水痘をほぼ100%予防することができます。
また、2回接種することで、軽症の水痘も含めた発症を防ぐ効果があると考えられています。 -
おたふくかぜワクチン
(任意接種)おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、ムンプスウイルスによる感染症で、特徴的な症状として耳の下の腫れが見られます。ワクチン接種によって、おたふくかぜの発症や重症化を予防することが可能です。以前は、麻疹や風疹との混合ワクチン(MMRワクチン)として定期接種に含まれていましたが、現在は任意接種となっています。
髄膜炎や難聴といった合併症を引き起こす可能性があるため、ワクチン接種による予防が推奨されています。 -
日本脳炎ワクチン
(定期接種)日本脳炎は、蚊を媒介として感染するウイルス性の病気です。ほとんどの場合、感染しても症状は現れませんが、ごく一部の方において、高熱、頭痛、嘔吐、痙攣、意識障害といった重篤な症状を引き起こすことがあります。
特に乳幼児や高齢者は重症化しやすく、命に関わるだけでなく、回復しても麻痺や精神障害などの後遺症が残る可能性もあります。
ワクチン接種は、日本脳炎の発症や重症化を予防するための効果的な方法です。乳幼児期から青年期にかけて、定期接種が推奨されています。ワクチンは安全性が確認されており、副反応もほとんどありません。 -
2種混合(DT)ワクチン
(定期接種)破傷風とジフテリアは、どちらも命に関わる可能性のある感染症です。 破傷風は、傷口から感染し、筋肉のけいれんや呼吸困難を引き起こします。一方、ジフテリアは、咳やくしゃみで感染し、高熱や呼吸困難、心不全などを引き起こすことがあります。
これらの感染症は、2種混合(DT)ワクチンによって効果的に予防可能です。DTワクチンは、破傷風とジフテリアの両方の病原体に対する免疫を作り、発症や重症化を防ぎます。 -
HPVワクチン
(定期接種)HPVワクチンは、子宮頸がんや尖圭コンジローマの予防に有効です。さらに、女性への感染を防ぐことで、将来のパートナーの子宮頸がん予防にも寄与します。このワクチンは、予防効果が高いとされるため、小学校6年生から高校1年生の女子に接種することが推奨されています。
大人の予防接種一覧
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肺炎球菌ワクチン
肺炎は、高齢者の死亡原因の上位を占める病気ですが、その中でも肺炎球菌による肺炎は特に重症化しやすく、注意が必要です。65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチンを定期接種で受けられます。ワクチン接種によって、肺炎球菌による肺炎の発症リスクを抑え、万が一発症した場合でも重症化を防ぐ効果が期待できます。
当院では、患者様の健康を守るため、肺炎球菌ワクチンの接種を推奨しています。接種時期やワクチンの種類など、ご不明な点はお気軽にご相談ください。 -
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったことがある人が、免疫力の低下とともに発症する病気です。身体の左右どちらか一方に、ピリピリとした痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれが現れます。
帯状疱疹自体は人にうつりませんが、水ぼうそうにかかったことがない人にうつると、水ぼうそうを発症させる可能性があります。
帯状疱疹の発症リスクを減らすには、ワクチン接種が有効です。シングリックス®と弱毒生水痘ワクチンの2種類のワクチンがあり、それぞれ特徴が異なります。 -
破傷風ワクチン
破傷風ワクチンは、破傷風菌(Clostridium tetani)による破傷風感染症を予防するためのワクチンです。破傷風菌は土壌や動物の糞便などに広く存在し、傷口を通じて体内に侵入することで感染を引き起こします。日本では1968年から定期予防接種が始まり、その結果、感染者数は大幅に減少しています。
季節性の予防接種一覧
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インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは、インフルエンザの発症や重症化を防ぐための有効な手段です。インフルエンザウイルスは毎年変異するため、その年に流行が予想されるウイルス株に対応したワクチンが開発されます。近年では、インフルエンザが季節を問わず発生する傾向があるため、ワクチン接種による予防がますます重要になっています。
特に、糖尿病や慢性呼吸器疾患をお持ちの方、高齢者の方は、インフルエンザにかかると重症化しやすいため、積極的にワクチン接種をご検討ください。 -
新型コロナワクチン
新型コロナワクチンは新型コロナウイルス感染や発症、重症化を防ぐための有効な手段です。高齢者や基礎疾患をお持ちの方は重症化しやすいと言われていますので、ワクチン接種を御検討ください。
当院ではファイザー製と第一三共製を採用しております。ファイザー製は予約不要です。第一三共製は予約が必要になりますのでお問い合わせください。
小児科について
小児に関しては基本土曜のみの診察になります。一般的な感染などの診療は土曜以外受けていません。なお、土曜診療に関しても医師不在の場合は診療できない場合もございますので、まずは御連絡頂けますようお願い致します。