主な対応疾患
糖尿病
食後に上昇した血糖値は、インスリンの存在により、適正な値にコントロールされます。しかし、さまざまな理由でインスリンの作用が不十分になると、高血糖状態が慢性的に続くようになります。これが糖尿病の基本的なメカニズムです。高血糖状態が持続すると、血管へのダメージが増大するだけでなく、脳や心臓に重篤な疾患を引き起こすリスクが高まります。
また身体へのエネルギー供給効率が低下するなど、さまざまなトラブルを引き起こしてしまうのです。
糖尿病内科
脳卒中
脳卒中は、脳の血管が破裂(脳出血)または閉塞(脳梗塞)することで発症する病気です。手足の麻痺、言語障害、意識障害など、さまざまな後遺症が残る可能性があります。
後遺症の程度によっては要介護状態になるケースも考えられるのです。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、過度な飲酒などは脳卒中の危険因子となるため、これらの生活習慣病を適切に管理する取り組みが欠かせません。
心臓病
心臓を養う冠状動脈という血管が、動脈硬化により狭くなったり詰まったりすると、心臓に十分な酸素や栄養が届かなくなります。結果的に狭心症や心筋梗塞といった心臓病を引き起こしてしまうのです。
動脈硬化は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、運動不足、ストレスなど、さまざまな要因によって進行します。これらの生活習慣病を適切に管理し、バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙などを心がければ、心臓病を予防できる可能性が高まります。
高脂血病
高脂血症(脂質異常症)は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪など)が異常に高い状態を指します。高脂血症になると血栓が増加し、動脈硬化が進行しやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まってしまうのです。
現代社会は脂肪分の多い食生活が常態化している環境なので、高脂血症や肥満の傾向が増加しています。
高血圧
血圧とは、心臓のポンプ作用によって血液が血管に送り出される際にかかる圧力のことです。一般的に、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧とみなされることが多く、さまざまな健康被害をもたらします。高血圧は自覚症状に乏しいため、定期的な血圧測定が重要です。
肥満
肥満は、原因が明らかでない「単純性肥満」と、他の疾患の症状として現れる「2次性肥満」に大きく分かれています。肥満の程度を評価するための指標として、BMI(体格指数)が広く用いられています。BMIが25以上の場合、肥満と判定され、健康リスクが高いと考えられています。脂肪が蓄積した状態が進行すると、さまざまな健康問題を引き起こすのが特徴です。
特に、インスリンの働きが低下すると、肝臓に脂肪が増えやすくなり、「脂肪肝」のリスクが高まります。肥満と脂肪肝の予防には、バランスの取れた食事と適度な運動が欠かせません。
認知症
認知症は、脳の機能低下により記憶力や判断力、理解力などが低下し、日常生活に支障が出る病気です。高齢者の物忘れは自然な現象ですが、若年層での顕著な物忘れや判断力低下は注意しなければなりません。症状は物忘れだけでなく、時間や場所の感覚が分からなくなる、人や物の名前が出てこない、感情のコントロールが難しくなるなどさまざまです。
予防には、健康的な生活習慣、運動、社会参加、学習などが効果的と言われています。